家にあるか思い出せず、念のため買っておく。あとで同じものが出てくると、お金も置き場所も気になります。まずは、買ってしまった自分を責めるより、買う前に確かめやすい形を探してみましょう。

覚えておくことに負担がかかる場合も

米国国立精神衛生研究所(NIMH)は、成人のADHDで、整理や計画、日常の用事を覚えておくことに困難が生じる場合があると説明しています。現れ方は人それぞれで、同じものを買った経験だけでADHDかどうかは判断できません。

ここからは、診断や治療とは別の生活上の工夫です。在庫をすべて正確に管理するのではなく、繰り返し買いやすい1品に絞って試します。

まずは、洗剤ひとつの置き場所を決める

よく重なるものを1つ選び、今ある分を無理なく確認できる範囲で集めます。洗剤なら洗面台の棚の一角など、使う場所の近くにまとめます。収納用品を買い足さず、今ある空間で十分です。

全部の棚を片づけなくても大丈夫です。1品の置き場所が決まれば、今日はそこで終えてかまいません。

メモの例:「洗剤/未開封1個/11月4日に確認」。数や日付は、実際に確かめた内容にします。写真を使う場合も、買ったり使ったりした後は古い情報になる点に気をつけましょう。

お店で迷ったら、メモを1回開く

買い物の前にその1品を確認し、普段使っている紙やスマートフォンのメモを更新します。店頭で迷ったら、思い出そうとがんばる前に、そのメモを一度開いてみます。

情報が古く、家にあるか分からないときは、急ぎでなければ今回は見送り、帰宅後に確認する選択もあります。必要なものまで我慢するための決まりではありません。切らすと困るものは、使う量や買いに行ける頻度に合わせて予備を残しましょう。

重なった日も、仕組みを少し直す日に

また買ってしまっても、仕組みが全部失敗したわけではありません。「棚の奥が見えなかった」「メモが古かった」と、直せそうな点を1つだけ見つけます。合わなければ、置き場所を変えるだけでも大丈夫です。

目指すのは、忘れない人になることより、買う前に確かめられる場所を持つこと。まずは1品、次の買い物まで試してみましょう。

この記事は生活上の工夫を紹介するもので、医療的な診断や治療の助言ではありません。困りごとが続く場合は、医療機関などの専門窓口へ相談してください。

参考資料(確認日:2026年11月4日):
NIMH「ADHD in Adults: 4 Things to Know」(成人ADHDの基本情報)。在庫の置き場所やメモの使い方は、この記事で提案する生活上の工夫です。