財布を探す、買い物袋を出す、上着を着る。ひとつずつは短くても、出かける前にはいくつかの作業が重なります。帰りが遅くなったり、必要なものを買えなかったりした日は、どこで時間がかかったかを一つだけ振り返ってみます。
「お店まで何分?」に入っていない時間
米国国立精神衛生研究所(NIMH)は、成人のADHDでは時間管理や計画に難しさが出る場合があると説明しています。MedlinePlusも、かかる時間を見積もる難しさを取り上げています。困り方には個人差があり、出発が遅れるという一つの出来事だけでADHDかどうかは判断できません。
ここからは、買い物に出る前の時間をつかむための、暮らしの工夫です。次の外出を全部計画する必要はありません。
よく行くお店へ、1回だけ測ってみる
いつもの買い物で、支度を始めた時刻と玄関を出た時刻をメモします。余裕があれば、お店に着いた時刻も残します。紙に書いても、普段使っているスマートフォンのメモに入れてもかまいません。
最初の1回は、普段の目安を知るためのものです。測り忘れたら、次の買い物で時刻を一つだけメモするところから始めても大丈夫です。
次は「支度を始める時刻」から決める
たとえば、19時までにお店に着きたいなら、先ほどの25分に余裕を5分足して、18時30分に支度を始める、と考えます。閉店前に用事を済ませたいときは、店内で選ぶ時間や会計の待ち時間も見込んで、到着したい時刻を決めます。
- 通知を使うなら「18:30 買い物の支度」のように、次の行動まで書く
- 支度に時間がかかった日は、次回だけ少し早めに始めてみる
- 時間が足りない日は、急がない用事を次に回す
うまくいかなかった日は、見積もりを直す日
天気や混み具合、その日の疲れ方で、同じ買い物にも違う時間がかかります。予定がずれたら「支度」「移動」「お店」のどこに余裕を足せそうか、一つだけ見てみます。まずは次の買い物で、支度を始める時刻を決めるところから試してみましょう。
この記事は生活上の工夫を紹介するもので、医療的な診断や治療の助言ではありません。困りごとが続く場合は、医療機関などの専門窓口へ相談してください。
参考資料(確認日:2026年11月6日):
米国国立精神衛生研究所(NIMH)「ADHD in Adults: 4 Things to Know」
米国国立医学図書館 MedlinePlus「ADHD across the lifespan: What it looks like in adults」
支度と移動を測る方法は、この記事で提案する生活上の工夫です。